そこに道があるから…
近鉄奈良駅~JR笠置駅(約27km)
近鉄奈良駅の東改札を出て向かって右側の階段から上に上がりましょう。 あ、その前に改札口を出たところにおいてある”近鉄てくてくマップ”をもらっていくと良いですよ。 ”柳生街道(⑨滝坂の道)&(24-剣豪の里)コース”と”55-柳生・笠置周遊コース”の 2枚をもらっていくと重宝します。
階段を上がると行基さんの立っている噴水があって、その向こうは”東向き商店街”。 ここを右に入って初めの脇道を左です。・・・のっけから上り坂!なんて溜息つかないでね(^^;。
H20年6月撮影
旅のスタートはおなじみ”興福寺”から。現在は中金堂の復元作業中。 もう礎石ができてました。そこここに鹿がいますよ。 ここでお手洗いを借りて着替えましょう。 五重塔を眺めながらストレッチをして、さあ出発!
神社境内は砂利道が多いのでここは走らずゆっくり行きましょうか(^^)。
さあ、ここからいよいよ柳生街道です。
一歩踏み入れるともう緑の真っ只中!山道なので道を譲り合って安全に走りましょう。
・・・別に好きで寝ているわけではないのだけれど・・・ どこかから転がり落ちたものらしいです。大日如来座像だそうですが、 かなり摩耗していて肉眼でははっきり判別できません。こらこら、起こしてはいけませんよ。 「寝仏」じゃなくなってしまうではありませんか(^^;。
この辺りはしばらく石畳の道が続きます。雨の後などはかなり道が滑りやすくなっているので、 ここは走らず、ゆっくり歩いてみてはどうでしょうか。たくさんの仏様がお出迎えしてくれますよ。
川を隔てた上方に見える。朝日に美しく映えることからこの名があるらしい。 ・・・でも実は”観音様”でなく弥勒菩薩です。これより手前にある『夕日観音』も弥勒菩薩。
よくまあ、あんな崖の上に仏様を刻めたものだと感心してしまいます。何日も山にこもったのでしょうね。
休憩所。一応WCあります(男女兼用ですが) ここで道は新池を囲んで2つに分かれている。 進行方向から右手の道を行くと”地獄谷石窟仏”を通るかなりハードなコース。 ここはまっすぐ進みます。ただし、いずれのコースを選んでも石切峠で合流するので、 速い人は地獄へどうぞ(^^)。
”首切り地蔵”(鎌倉後期)。荒木又右衛門が試し切りしたとかしないとか・・・。 像高182cm。結構のっぽね。
首切り地蔵のすぐ横にある杉の大木
向かって左側の仏様たち
右側の仏様たち
コース中、”東海自然歩道”の道標が随所に立っている。しっかり見て進めば迷うことはない。 石畳の道が延々と続く。かなり走りにくい(^^;。
えっ!走るところじゃないって?
休憩所から「地獄」を通ってきた方とはここで合流。では、一緒に参りましょうか。 ここから峠の茶屋までは結構な上り道。「草餅、草餅~♪」と歌いながら上ろう。 この先、奥山ドライブウェイを横切る。
石切峠を登り切ると、ちょうど欲しかった甘いものが・・・。 ここの草餅(よもぎ餅)は柔らかくて草の香りがしてとても美味しい。 必ず食べよう(^^)。1個130円。セルフサービスでお茶(無料)もいただける。 峠の茶屋の建物は約180年前のものだそうだ。・・・えっと、江戸時代(^^;?
峠の茶屋で草餅を食べてほっと一息ついて足元を見ると・・・ ぎゃあ~!ヒルがついている!前日の雨のせいでヤマビルがいたらしい。 これも自然があるからだよね(^^;。ヒルに注意!
峠の茶屋の横にはアジサイが咲いていた。ここからは下り(^^)。
円成寺へ向かう道は、景色も開けてとても走りやすい道。緑いっぱい、自然いっぱい。 ああ~、生きてるなあ~。
この辺りから茶畑が増えてきます。
茶畑に佇む『五尺地蔵』
しばらく県道184号線を走ります。
この辺りは中誓多林町(なかせたりんちょう)。
茶畑が広がり、圧巻!
県道より分かれて再び東海自然歩道へ。
杉木立の間を走ります。夏なのに結構涼しい(^^)。
東海自然歩道が国道369号線と合流すると、そこはもう円成寺(えんじょうじ)。
運慶作の大日如来様が祀られている由緒正しいお寺。
楼門は応仁2年(1468年)に再建されたもの。
※円成寺について詳しく知りたい方は
美しい浄土式庭園の池では蓮がみごとに開花していた。
バス停近くには自販機もあるので、ここらで一休みしましょう。
円成寺前のバス道をほんの少し西へ行った辺りから再び東海自然歩道に入る。
田んぼの間の道をひたすら走る!走る走る~俺た~ち♪
あ~、もうなんにもいらないっ・・・!
でも、ちょっとおなかすいた(^^;。
この先、急な下り道の先に国道369号線が見えるが、これを下りてしまわないように気をつけよう。 少し手前を右へ入ります。
神社の前の階段を下りて県道47号線を横切る
S邸前。Sさんによると、夏の夜は蛍が舞い飛び、たくさんの見物客が訪れるらしい。 田んぼの中で踊る祭りもあるそうだ。
ここからしばらく自販機がないので、南明寺での昼食用に、ここで飲み物を買っておこう。
お手洗い、水道もある。ちょっと失礼して昼食をいただきましょう(^^)。
本堂は鎌倉中期の建造物(重文)。
中には薬師如来(本尊)、釈迦如来、阿弥陀如来が安置されているが、拝観するには事前の予約が必要。
再び東海自然歩道へ
柳生宗矩がこの井戸で洗濯をしていた村娘のおふじに、桶の中に波が立っているのを見て 「波はいくつあるか」と尋ねると、おふじは「なみ(7×3)は21です。」と頓智で答えたところ、 宗矩はその才気に感心して側室に迎えたという。・・・そんなんでよければいくらでも言うのにっ! ・・・ところで宗矩って美男子?
※この逸話については、上の問いに対して「お殿様のここまで来られた馬の歩数はいくつ?」 と答えたという説もある。私なら「波は約3cmです。」って答えるかな(^^)。 ちなみに左の写真の案内板にはまた別の説が載っている。
この辺りはしばらく平坦な道が続くが、まもなく分岐を左に入りそこからコース最大の難所” かえりばさ峠”が訪れる。
かなり険しい山道だ。お腹一杯だしぃ~、ちょっと重いしぃ~。ここは歩いちゃおうか(^^;。 もうすぐ登り切り。
峠を越えると、今度は急な下りに入る。と、とまらない・・・(^^;。 ぐんぐん下ると、ほぼ下りきったところに『疱瘡地蔵』がある。 元応元年(1319年)に疱瘡よけのために造られたものだそうだ。
右下には徳政一揆の成功を示す碑文が刻まれている。
山の中からいきなり開けた道へ。ガードレールにイノシシの皮が干してあった。
八坂神社から少し行くと、国道369号線に出る。 すぐ向かいに自販機があるので、早速水分補給。『柳生茶屋』ではそばなども食べられる。
時期が合えば、こんなコスモス畑も見られる。
ちょっと寄り道・・・
時間があれば、立ち寄って中を見学するのもよい。お殿様気分?になれるかも。
初代は落雷で枯れてしまい、現在のものは2代目『小十兵衛』。
今川橋を渡って、すぐ右に曲がると左手に『錦生(きんせい)醸造』がある。 店の前では酒を仕込むための水を無料で提供してくれている。純米原酒『春の坂道』が有名(^^)。 ・・・でも、今飲むと後6km走れないしなあ~(^^;。 ・・・飲んじゃった人はすぐ向かいにある柳生バス停からバスに乗ってとっとと帰ってください 。近鉄・JR奈良駅まで帰れます。(ただし、汗みどろで酔っぱらい・・・最悪(^^;。)
酒の誘惑に勝った方は、これからも楽しいマラニックの旅が続きます。バス道路を東に下っていくと、 途中左側へ細い脇道があります。道標はありますが、下りなのであまり調子に乗って走ると入口を見落としますよ (一度見落としてえらい目にあいました(^^;)。布目川沿いのハイキングコースをどんどん下ります。
川底の岩には”甌穴”とよばれる穴がたくさん見られる。
これは川底の花崗岩質の岩(かなり大きい)に小石が絡まって回転し、 数十万年から数百万年かかって徐々に穴が大きくなっていったものと推定されている。
しばらく木津川とJR線に挟まれた狭い道を走ります。横はすぐ線路。電車来たら怖いだろうなあ~。 結構スリリング。
電車来ました!ひゃあ~!!
この日は前日が雨だったため、木津川の水量は多めでした。 迫力ある流れを横目に見ながらビール、いえ温泉を目指します。もうすぐビール、じゃなくてゴール! 遠くに笠置大橋が見えてきます。ゴールは間近。
京都府相楽郡笠置町隅田24 0743-95-2892 入館料:大人1,000円
泉質:ナトリウム、炭酸水素塩、塩化物温泉
施設:大食堂、レストルーム、露天風呂、ジャグジー、サウナあり
備品:タオル・バスタオル、ボディシャンプー、シャンプー&リンス
写真にある後ろの山は『笠置山』。
電車は1時間に1本しかないので、時間を合わせて帰りましょう。